和歌山市を拠点に、岩出市・紀の川市・海南市・阪南市・泉南・有田方面で、ふすま張替え・ふすま新調、障子張替え、畳工事を行っている一級技能士の小笠原です。(^^)♪
今回は、和歌山市六十谷の戸建て住宅で、ふすま張替えと障子張替えをさせていただきました。
施工内容は、戸襖3枚、押入れ4枚、天袋4枚、両面4枚のふすま張替え。
さらに、雪見障子4枚、ランマ障子4枚、書院の大きい障子1枚も張替えしました。
ふすま紙は、角兵衛 No.604。
下の方に笹の柄が入った、落ち着いた和室によく合う襖紙です。角兵衛第21集のNo.604は、日本内装材連合会の見本帳情報でも、富永インテリアの機械すき襖紙・新鳥の子として掲載されています。
障子紙は、強力紙のタフトップ雲竜柄を使用しました。ワーロン公式では、タフ・トップNA-2雲竜について、障子紙の約5倍の破裂強度がある強化障子紙として紹介されています。
今回の施工で一番神経を使ったのは、実は紙を貼ることだけではありません。
一番のポイントは、既存の長方形の引手穴に、ツキエスTS-31を違和感なく納めることでした。

角兵衛No.604で、古い和室が明るく上品に
今回選んだ角兵衛No.604は、白を基調に、下部へ笹の柄が入るタイプです。
派手すぎず、地味すぎず、昔ながらの和室にもよく合います。
写真を見てもらうと分かりやすいですが、欄間の彫刻や木部の色がしっかりあるお部屋でも、襖紙が白ベースなので部屋全体が明るく見えます。
ふすまは面積が大きいので、張替えると部屋の印象がかなり変わります。
畳を替えた時も部屋は変わりますが、ふすまも負けてません。
壁一面に近い面積が新しくなるので、張替え後は「部屋が明るくなった」と感じやすいです。
特に今回のように、押入れのふすま、戸襖、天袋まで張替えると、統一感が出ます。
柄の高さ、並び、引手の位置、建具同士の見え方。
このあたりがそろうと、和室全体がきれいに見えます。

今回の難所はツキエスTS-31の引手加工でした
今回、かなり難しかったのが引手です。
使用した引手は、ツキエスのTS-31です。
ツキエスは、襖引手や引戸の戸引手、取手、蝶番などの建築金物を扱っているメーカーです。
今回の現場では、もともとの引手も長方形で、穴も長方形でした。
ただ、ここが問題です。
昔の長方形引手とまったく同じ寸法のものが、今はなかなかありません。
なので、似た形の引手を選んで、現場の穴に合わせて納める必要がありました。
これが、見た目以上に難しいんです。
幅がそのままでは入らなかったので、ルーターで少し削りました。
さらに底も少し掘って、引手がきちんと納まるように調整。
縦方向は少し空きが出るため、スペーサーを入れて違和感が出にくいようにしました。
そして一番困ったのが、引手の厚みです。
引手の底同士が中で当たってしまうため、そのままではきれいに納まりません。
そこで襖側にもスペーサーを入れながら、開け閉めできるように調整しました。
引手の厚みはおそらく11mm前後だったと思いますが、こういう数ミリの違いが、実際の施工ではめちゃくちゃ大きいです。
「たった数ミリやん」と思うかもしれません。
でも、ふすまの場合、その数ミリで引手が浮いたり、当たったり、開け閉めしにくくなったりします。
ここは本当に職人泣かせでした。

見積もり時から心配されていた部分が無事に納まりました
お客様も、見積もりの時からこの引手の部分を心配されていました。
そら心配になります。
元の穴が長方形で、今の引手と寸法が完全に合わない。
しかも、見える場所です。
ここを雑にすると、せっかく襖紙をきれいに張替えても、引手だけが変に目立ってしまいます。
今回は、削る、掘る、スペーサーを入れる、厚みを見ながら調整する、という作業を重ねて、できるだけ違和感なく納めました。
結果、開け閉めもできて、見た目も自然に仕上がりました。
お客様にも喜んでいただけたので、正直ホッとしました。
こういう仕事は、写真だけ見ると「引手を入れ替えただけ」に見えるかもしれません。
でも実際には、
既存穴の寸法を見る
新しい引手の幅を見る
底の深さを見る
厚みの干渉を見る
襖の開閉に支障がないか確認する
という工程があります。
ここが、ふすま張替えの中でもかなり大事なところです。
タフトップ雲竜柄で障子も張替え
今回は、ふすまだけでなく障子も張替えました。
施工したのは、雪見障子4枚、ランマ障子4枚、書院の大きい障子1枚です。
障子紙は、強力紙のタフトップ雲竜柄を使用しました。
雲竜柄は、無地より少し表情があり、和室にやわらかい雰囲気が出ます。
真っ白すぎないので、昔ながらの和室にもなじみやすいです。
また、タフトップは破れにくさを重視した障子紙なので、通常の障子紙より安心感があります。
もちろん、強力紙だから絶対に破れないという意味ではありません。
でも、普通紙より丈夫な紙を選びたい方にはおすすめしやすい障子紙です。
雪見障子や書院障子は、形や大きさによって張り方にも気を使います。
特に書院の大きい障子は、紙の通り、柄の見え方、張り具合を見ながら進める必要があります。
ふすまも障子も、面が広い仕事です。
ちょっとしたシワやたるみがあると目立つので、最後まで気が抜けません。
最後はふすまの滑り具合まで確認
張替えが終わったあと、最後に確認したのがふすまの滑り具合です。
ふすまは、張替えたら終わりではありません。
建具をはめてみて、
重くないか。
引っかからないか。
左右のすき間はおかしくないか。
引手を持った時に開け閉めしやすいか。
敷居の上でスムーズに動くか。
ここまで見て、ようやく納品完了です。
今回も最後に滑り具合を確認し、できるだけスムーズに動くように調整しました。
お客様が毎日使うものなので、見た目だけきれいでも、開け閉めが重かったら使いにくいです。
ふすま張替えは、紙を貼る仕事と思われがちですが、実際には建具の納まりや動きも大切です。
ここを見ずに帰るのは、畳屋・ふすま屋としてはちょっと気持ち悪いです。
最後にスーッと動いてくれると、こちらも気持ちいいんです。
和歌山市六十谷でふすま・障子張替えをご検討の方へ
ふすまや障子は、毎日目に入るものです。
破れていなくても、色がくすんでいたり、紙が古くなっていたり、引手が合っていなかったりすると、部屋全体が古く見えてしまいます。
逆に、ふすま紙と障子紙を張替えるだけで、和室はかなり明るくなります。
今回のように、昔の引手穴が特殊だったり、長方形の引手が付いていたりする場合でも、現場の状態を見ながら対応できることがあります。
もちろん、何でも完全に同じ形で交換できるわけではありません。
でも、できるだけ自然に、使いやすく、違和感が少なく納まるように考えます。
和歌山市六十谷をはじめ、岩出市・紀の川市・海南市・阪南市・泉南・有田方面で、ふすま張替え、障子張替え、引手交換をご検討の方は、小笠原畳ふすま店までお気軽にご相談ください。
小笠原畳ふすま店のお問い合わせフォームからご連絡いただけます。
今回の施工まとめ
- 地域:和歌山市六十谷
- 現場タイプ:戸建て住宅
- 施工内容:ふすま張替え、障子張替え、引手交換、滑り調整
- ふすま:戸襖3枚、押入れ4枚、天袋4枚、両面4枚
- 襖紙:角兵衛 No.604
- 引手:ツキエス TS-31
- 障子:雪見障子4枚、ランマ障子4枚、書院の大きい障子1枚
- 障子紙:強力紙 タフトップ 雲竜柄
- 難しかった点:既存の長方形引手穴にTS-31を違和感なく納める加工
- 職人目線:幅・底・厚み・スペーサー調整を行い、開け閉めしやすく自然な見た目に仕上げた
- 最後の確認:ふすまの滑り具合を見て、スムーズに動くように調整
よくある質問
Q. 古い長方形の引手でも交換できますか?
現場の穴の大きさや襖の厚みによりますが、交換できる場合があります。今回のように、既存の穴に新しい引手がそのまま入らない場合は、ルーターで削ったり、底を掘ったり、スペーサーで調整したりして納めることがあります。
Q. ふすま張替えと一緒に引手交換もできますか?
はい、対応しています。ふすま紙を張替える時に引手も新しくすると、全体の見た目がよりきれいになります。ただし、古い引手穴と現在の引手寸法が合わない場合は、加工や調整が必要になることがあります。
Q. タフトップ雲竜柄は普通の障子紙と何が違いますか?
タフトップは、破れにくさを重視した強化障子紙です。雲竜柄は無地よりも少し表情があり、和室にやわらかい雰囲気が出ます。雪見障子やランマ障子、書院障子にも合わせやすい紙です。
Q. ふすまの動きが重い場合も見てもらえますか?
はい。ふすま張替え後に建具をはめて、滑り具合や開け閉めの状態も確認します。敷居や建具の状態によってできる範囲はありますが、できるだけ使いやすくなるように調整します。