和歌山市を拠点に、岩出市・紀の川市・海南市・阪南市・泉南・有田方面で、畳の新調・表替え、ふすま・障子・網戸工事を行っている一級技能士の小笠原です。(^^)♪
前回は「高い畳と安い畳の違い」について、畳表やい草の品質を中心にお話ししました。
今回はそのパート2です。
今回お伝えしたいのは、畳は表面のい草だけで判断したら危ないという話です。
畳の価格を比べる時、多くの方はどうしても表面だけを見ます。
「国産い草ですか?」
「中国産ですか?」
「1枚いくらですか?」
「チラシでは安かったけど、実際どうですか?」
もちろん、い草の品質や価格は大事です。
ただ、畳の良し悪しはそれだけでは決まりません。
実は、畳は裏側・切り口・畳床・縫い方・針の使い方にも大きな差が出ます。
ここが見えにくいので、あとから後悔される方もいます。
安い畳広告で気をつけたいこと
まず最初に言っておきたいのは、安い畳が全部悪いという話ではありません。
貸家、賃貸、短期間だけ使うお部屋、予算を抑えたい現場では、価格を抑えた畳が合うこともあります。
ただし、問題は表面上だけ安く見える広告です。
お客様からお話を聞くと、
「前回、安いチラシを見て頼んだ」
「ネットで安そうな畳屋を見つけた」
「最初は安いと思ったけど、結局いろいろ追加で高くなった」
「誰が施工に来るのかよく分からなかった」
という声を聞くことがあります。
もちろん、安い広告のすべてが悪いわけではありません。
ただ、価格だけで決めると、畳表だけでなく、施工方法や畳床の扱いまで見えにくくなります。
畳は完成すると表面しか見えません。
だからこそ、見えないところをどう扱っているかが大事です。

写真で見る、見えない部分の違い
今回の写真は、畳の裏側や切り口、古い畳をめくった時の状態が分かる写真です。
見ていただくと、畳床の裏側にたくさんの針が打たれていたり、畳表やヘリの処理がかなり荒く見える部分があります。
これ、畳屋目線で見るとけっこう怖いです。
お客様からすると、普段は畳の裏側を見ることはほとんどありません。
でも私たち畳屋は、表替えや新調の時に裏側も切り口も見ます。
そこで、
「ああ、前回かなり無理な施工されてるな」
「畳床が傷んでるな」
「裏シートが破れてるな」
「切り口がかなり荒いな」
「針が多すぎて次の施工がやりにくいな」
ということが分かります。
表面だけ見たら分からない。
でも、畳をめくったら分かる。
ここが畳工事の怖いところです。

ホッチキスのような針止めが多すぎると何が困るのか
畳の施工では、場所によって針やタッカーを使うこともあります。
なので、針を使うこと自体がすべて悪いわけではありません。
問題は、必要以上に大量に打たれていたり、畳床や裏シートを傷めるような施工になっている場合です。
畳は足で踏むものです。
座るものです。
寝転ぶものです。
子どもさんが遊ぶ場所でもあります。
その畳の中に、無理な針止めが大量に入っていたり、畳床が傷んでいたりすると、安心して使える畳とは言いにくくなります。
また、次に表替えをする時も困ります。
針が多すぎると、古い畳表を外す時に手間がかかります。
裏シートが破れていると補修が必要になります。
ボードやスタイロ、藁の部分まで傷んでいると、表替えでは対応できず、新調をすすめた方がいい場合もあります。
つまり、最初は安く見えても、次の工事で余計な手間や費用がかかることがあります。
これが、いわゆる安く見えて、結局高くつくという状態です。

畳の切り口がぐちゃぐちゃだと寿命にも影響します
畳は、表面がきれいならそれで終わりではありません。
畳の切り口、框、ヘリの納まり、裏側の処理。
こういう部分が雑だと、畳全体の寿命にも影響します。
切り口が荒い。
畳床が削られすぎている。
スタイロが崩れている。
ボードがめくれている。
藁が乱れている。
裏シートが破れている。
こうなると、次に表替えをする時にきれいに仕上がりにくくなります。
畳は何度か表替えして使うものです。
ところが、前回の施工で畳床そのものが傷んでしまうと、次に使えるはずだった畳床が使えなくなることもあります。
これは本当にもったいないです。
良い畳床なら、きちんと扱えば長く使える場合があります。
でも、無理な施工をされると、その寿命を縮めてしまいます。
畳はその場だけきれいに見えればいい、というものではありません。
次の表替えまで考えて施工する。
これが大事です。
い草だけ見て判断すると失敗しやすい理由
前回の記事では、畳表の質、い草の長さ、織りの細かさ、国産い草と中国産い草の違いについて書きました。
もちろん、畳表は大切です。
でも今回は、さらにその先の話です。
お客様はどうしても、
「国産い草ですか?」
「熊本県産ですか?」
「見た目はきれいですか?」
というところを見ます。
それは間違いではありません。
ただ、畳屋としては、それだけでは足りません。
畳表が良くても、施工が雑なら良い畳にはなりません。
畳表が普通でも、施工が丁寧ならきれいに納まることもあります。
つまり畳は、
材料の品質 × 施工の技術 × 現場の判断
この3つで決まります。
い草だけ良ければいい。
価格だけ安ければいい。
広告だけ立派ならいい。
そういうものではありません。
地元の畳屋に頼む意味
畳工事は、できれば地元で長く仕事をしている畳屋に相談するのがおすすめです。
理由は簡単です。
何かあった時に相談しやすい。
現場の地域性を分かっている。
家の造りや寸法のクセを見られる。
次の表替えまで考えて施工できる。
顔が見えるので責任を持って対応しやすい。
特に和歌山市、岩出市、紀の川市、海南市、阪南市、泉南、有田方面では、昔ながらの和室もあれば、新築の薄畳、賃貸、官舎、寺社仏閣、茶室、施設の畳など、現場の種類がかなりあります。
畳は地域の暮らしに密着した仕事です。
安い広告だけを見て、遠方の業者や、施工する人の顔が見えないところに頼むと、あとから困ることもあります。
もちろん、地元ならどこでも良いというわけではありません。
大切なのは、
材料の説明ができること
施工の説明ができること
見えない部分まで丁寧に扱うこと
次の表替えまで考えてくれること
です。
小笠原畳ふすま店が大切にしていること
小笠原畳ふすま店では、価格の安さだけを前に出す仕事はしていません。
もちろん、お客様の予算は大切です。
無理に高い畳をすすめたいわけでもありません。
ただ、安く見せるために、見えないところを雑にするのは違うと思っています。
畳は毎日足で踏むものです。
家族が座る場所です。
お客様を迎える場所です。
お仏壇の前で手を合わせる場所です。
子どもさんが寝転ぶ場所でもあります。
だからこそ、見えない裏側や切り口も大切にしたい。
畳表を張れば終わりではありません。
古い畳表を外した時の状態を見る。
畳床が使えるか判断する。
傷んでいる部分があれば説明する。
無理な施工をしない。
次の表替えまで考えて仕上げる。
ここまでが畳屋の仕事だと考えています。
安い畳が悪いのではなく、説明がない畳が怖い
今回一番伝えたいのは、これです。
安い畳が悪いのではありません。説明がない畳が怖いのです。
なぜ安いのか。
どこで価格を抑えているのか。
畳表のグレードは何か。
畳床はそのまま使えるのか。
施工方法はどうするのか。
追加費用はあるのか。
次の表替えにも使える状態なのか。
ここを説明してくれる畳屋なら、安い仕様でも納得して選べます。
逆に、
「とにかく安いです」
「詳しい説明はありません」
「誰が施工するか分かりません」
「追加費用は現場で」
という状態なら、少し注意した方がいいと思います。
安さには理由があります。
高いものにも理由があります。
大事なのは、その理由を分かって選ぶことです。
畳は表だけでなく、中身と施工で決まります
畳は、表面だけの商品ではありません。
畳表。
畳床。
裏シート。
ヘリ。
糸。
針。
切り口。
採寸。
納まり。
建付け。
全部が関係しています。
表面だけ新品になっても、畳床が傷んでいたり、裏側がめちゃくちゃになっていたり、無理な針止めが多すぎたりすると、安心して長く使える畳とは言いにくくなります。
だから、畳を選ぶ時は価格だけではなく、
「どんな人が施工するのか」
「どこまで説明してくれるのか」
「見えない部分も大切にしているか」
を見てほしいです。
小笠原畳ふすま店では、一級技能士として、畳の表面だけでなく、裏側や畳床の状態まで確認しながら施工しています。
和歌山市・岩出市・紀の川市・海南市・阪南市・泉南・有田方面で、畳の新調・表替えをお考えの方は、価格だけで決める前に、こちらからお気軽にご相談ください。
小笠原畳ふすま店のお問い合わせフォーム
施工・注意点まとめ
- テーマ:安い畳広告で後悔しないための注意点
- 対応地域:和歌山市・岩出市・紀の川市・海南市・阪南市・泉南・有田方面
- 内容:畳の表替え・新調・畳床の状態確認・施工品質の説明
- 写真のポイント:畳の裏側、切り口、針止め、裏シート、畳床の傷み
- 安い畳の注意点:表面上安く見えても、施工方法や追加費用で高くなる場合がある
- 見るべきポイント:畳表だけでなく、畳床・裏側・切り口・ヘリの納まり
- 職人目線:次の表替えまで考えて、畳床を傷めない施工が大切
- お客様のメリット:価格だけでなく、長く安心して使える畳を選びやすくなる
よくある質問
Q. 安い畳広告は避けた方がいいですか?
すべて避けた方がいいというわけではありません。賃貸や短期使用など、価格を抑えた畳が合う場合もあります。ただし、なぜ安いのか、畳表のグレード、施工方法、追加費用、畳床の状態まで説明してくれるかは確認した方が安心です。
Q. 畳は表面のい草だけ見れば判断できますか?
いいえ。畳表の品質は大切ですが、それだけでは判断できません。畳床、裏シート、ヘリの納まり、切り口、針止め、施工方法も仕上がりや寿命に関わります。
Q. 針やホッチキスで止める施工は悪いのですか?
針やタッカーを使うこと自体がすべて悪いわけではありません。問題は、必要以上に大量に打たれていたり、畳床や裏シートを傷めるような施工になっている場合です。畳の状態を見ながら適切に施工することが大切です。
Q. 見積もりの時に畳床の状態も見てもらえますか?
はい。畳表だけでなく、畳床の状態、裏側、傷み具合、次回も表替えできるかどうかも確認します。表替えで十分な場合もあれば、新調をおすすめした方が良い場合もあります。