和歌山市を拠点に、岩出市・紀の川市・海南市・阪南市・泉南・有田方面で、畳の新調・表替え、ふすま・障子・網戸工事を行っている一級技能士の小笠原です。(^^)♪
今回は、和歌山県岩出市中島の住宅1階で、畳の新調8枚と、ふすま・障子の張替えをまとめて施工させていただきました。
畳には熊本県産い草の麻綿ダブルを使用。畳床は建材床Ⅲ型、畳縁は九条No.7です。
さらに、押入れ襖2枚と戸襖1枚、障子4枚も張替えました。
今回の施工では、完成した見た目だけでは分かりにくい「採寸」がかなり重要でした。
壁と畳の間にある「寄せ」が約5mmと非常に薄いうえに低く、普通に寸法を取るだけでは納まりを正確に拾いにくい現場だったため、「タッチング」という畳の採寸具を使って細かく確認しています。
岩出市中島|畳8枚・襖3枚・障子4枚を施工
施工前の和室は、畳表に長年使用された色変わりや使用感があり、襖にも汚れや変色が見られる状態でした。

今回は1階の和室をまとめて整えます。
畳は8枚すべて新調。
押入れ襖は2枚、戸襖は1枚で、いずれも高さ約2050mm。
障子は高さ約2050mmが2枚と、中サイズが2枚の合計4枚です。
畳だけ、襖だけをきれいにするのではなく、和室全体をまとめて施工することで、完成後は部屋全体が明るく統一された印象になりました。
熊本県産い草・麻綿ダブルと九条No.7で畳を新調
今回の畳表は熊本県産。
経糸は麻綿ダブルで、品種は「涼風」です。

畳床には建材床Ⅲ型を使用し、畳縁は落ち着いた色柄の九条No.7を合わせました。
熊本県産畳表について詳しく知りたい方は、熊本県い業生産販売振興協会の「くまもとブランド畳表」も参考になります。
国産い草の畳表は泥染めという工程を経ているため、新しい状態では表面に染土が残っています。
小笠原畳ふすま店では、納品前に工場で畳表をしっかり拭き上げ、できるだけ染土を取り除いてからお客様のお宅へお持ちしています。
今回は施工完了後に、熊本県産であることを確認できる出荷証明書と、国産畳表のお手入れノート、推奨品〈良〉についての説明書もお渡ししました。
襖は「のぞみNo.178」|明るい糸入り無地
押入れ襖2枚と戸襖1枚には、「のぞみ No.178」を使用しました。
糸入りの無地で、今回使用した見本帳の無地の中では一番明るい色を選んでいます。
白系の襖紙は面積が大きいので、張替えると和室全体がかなり明るく感じられます。
「のぞみ第5集」については、東京松屋の公式見本帖でも確認できます。
引手にはツキエス S-611「赤銅 さざんか」を使用しました。
紙だけを新しくするのではなく、最後に実際に建具をはめて、開け閉めのしやすさや滑り具合、建付けまで確認して仕上げています。
今回の難所|約5mmの薄い「寄せ」をタッチングで採寸
今回、畳で特に神経を使ったのが採寸です。
壁と畳の間には通常「寄せ」と呼ばれる部分があります。
ところが今回の寄せは約5mmほどしかなく、しかも高さも低く、壁と畳の間に埋もれているような状態でした。
そこで使用したのが「タッチング」という畳の採寸具です。
敷居や寄せより畳面が高くなるような場所でも形を拾いやすく、こうした特殊な納まりの採寸に使います。

さらに寸法帳を見ると、3厘、5厘、8厘といった非常に細かな切欠きや逃げが何か所もあります。
畳は四角く切れば終わりではありません。
実際の部屋は壁や寄せが完全な直線・直角ではないことも多いため、現場で拾った小さな寸法を製造時に一つずつ反映させます。
こういう数厘単位の積み重ねが、最後のすき間や納まりに影響します。
高さ2050mmの襖・障子は張替えも取り回しも大変
襖と障子でも今回ならではの難しさがありました。
押入れ襖と戸襖は高さ約2050mm。
障子も2枚が約2050mmあります。
一般的な建具より背が高いため、工場での取り回しも大変です。
糊を付ける時や紙を張る時には、踏み台へ何度も上がりながら作業しました。
高さがある分、紙全体をきれいに納めるために最後まで気を抜けません。
障子紙には特厚紙の雲龍柄を使用しました。
無地とは少し違う表情があり、明るくなった襖や新しい畳とも自然になじむ仕上がりになっています。
今回の畳・襖・障子の製造から完成までの様子は、YouTube Shortsでも約60秒にまとめています。
写真だけでは分かりにくい製造工程や、施工前から完成までの変化もご覧いただけます。
実際の動画を見ると、写真だけでは伝わりにくい畳・襖・障子の仕上がりや部屋全体の変化も確認していただけると思います。
納品時は家具移動・床掃除・建付けまで確認
畳を入れ替える時には、古い畳を上げたあと床へ掃除機をかけてから新しい畳を敷き込みました。
和室には大きな衣装タンス、テレビとテレビ台、大きめの家具もありましたが、カグスベールを使って移動しながら作業しています。
お客様に重い家具を事前に動かしていただく必要はありません。
畳を納めたあとは、すき間や納まりを確認。
襖も張替えただけでは終わらず、建付けと滑り具合を実際に確認しました。
さらに障子の敷居に貼られていた「敷居すべり」も交換しています。
南側だったためかなり劣化しており、古い敷居すべりを剥がそうとすると粉々になる状態でした。
時間はかかりましたが、細かな破片まで掃除機できれいに吸い取り、下地をきれいにしてから新しい敷居すべりを貼り直しました。
こうした部分は完成写真ではほとんど分かりません。
でも毎日障子を開け閉めするお客様にとっては、見た目と同じくらい大切なところだと思っています。
家具移動、床掃除、仕上げの拭き掃除など、小笠原畳ふすま店で行っているサービスについては「小笠原畳ふすま店が選ばれる理由」でもご紹介しています。
熊本県産畳で明るい和室に仕上がりました

すべて納め終えると、古い畳や襖の時とは部屋の印象が大きく変わりました。
熊本県産い草の新しい畳と明るい無地の襖、雲龍柄の障子がまとまり、すっきりした和室になっています。
1階の納品・家具移動・建付け調整などの現場作業は約1時間15分。
最後まで無事に納品でき、お客様にも大変喜んでいただけました。
施工が終われば終わりではなく、実際に使う時に困らないところまで確認してお渡しする。

今回もそこまで含めて、きちんと仕上げることができました。

今回の施工まとめ
地域:和歌山県岩出市中島
施工場所:住宅1階の和室
畳:新調8枚
畳表:熊本県産い草・麻綿ダブル
品種:涼風
畳床:建材床Ⅲ型
畳縁:九条 No.7
押入れ襖:2枚・高さ約2050mm
戸襖:1枚・高さ約2050mm
襖紙:のぞみ No.178・糸入り無地
引手:ツキエス S-611 赤銅 さざんか
障子:高さ約2050mm 2枚+中サイズ2枚
障子紙:特厚紙・雲龍柄
畳採寸:薄く低い寄せにタッチングを使用
製作上のポイント:3〜8厘程度の細かな切欠き・逃げを複数調整
その他:家具移動、畳下の床掃除、畳表の拭き上げ、襖建付け調整、敷居すべり交換
お渡ししたもの:熊本県産畳表の出荷証明書、国産畳表のお手入れノート、推奨品〈良〉の説明書
よくあるご質問
Q. 寄せが薄かったり壁がまっすぐでなくても畳を新調できますか?
現場の状態によりますが対応できる場合があります。今回のように通常の採寸では形を拾いにくい場合は、タッチングなどの採寸具を使い、細かな寸法を確認しながら製作します。
Q. 高さ2mを超える襖や障子でも張替えできますか?
建具の状態や寸法によりますが対応可能です。高さのある建具は取り回しや紙の張付けが難しくなるため、実物を確認してから施工方法を判断します。
Q. 本当に熊本県産の畳表か確認できますか?
今回使用した畳表は、産地や品種などを確認できる出荷証明書が付いたものです。施工後にはお客様へ出荷証明書もお渡ししました。
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ふすま・障子張替えの施工例として「和歌山市六十谷で角兵衛604ふすま張替えと障子張替え」もご覧ください。
畳とふすまを同時施工した例として「和歌山市加納で畳表替え&ふすま張替え」もご紹介しています。
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